アンジェル (元キリスト教徒・アメリカ合衆国)
説明: 崩壊した家族と社会の狭間で、ムスリムの友人達からの助けを見出したある女性の話。
- より アンジェル
- 掲載日時 05 Dec 2009
- 編集日時 05 Dec 2009
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全てのムスリムにはイスラームの道においてそれぞれの物語がありますが、私にとってその一つ一つが興味深いものです。神は本当にかれがお望みの者のみを導かれます。そして私はその一人として選ばれたことを本当に祝福されていると感じます。これが私の物語です。
私は常に唯一神を信じていました。困難だらけの私の全人生において、子供であった時でさえも神に助けを求めていました。私は台所で両親が泣いたり叫んだりしいる中、膝をつき、泣いていたことを覚えています。それが鎮まるようにと神に祈っていたのです。しかしその一方で宗教は全く意味のないことでした。それは成長するにつれ、もっと意味のないものとなっていきました。というのも宗教人たちは自分たちが神との仲介人だと考えていたからです。
私はイエス[神の称賛が彼にありますように]についても、同じように感じていました。この人物がいかに私たち全ての罪を赦せるのか?なぜ私たちは彼のおかげで罪を犯す権利があるのか?私は全ての聖書の翻訳、つまり本当の神の言葉ではなく何度も翻訳され書き直されたもの を信仰することを拒否しました。そして15歳の頃には神を探すということを諦めてしまいました。
私はアメリカの平均的な家族で育ちました。私の知る限り、皆同じような問題を抱えながら成長していたと思います。私の父は働き者の労働者でアルコール中毒でした。彼の症状が悪化するにつれ、その倒錯も悪化しました。性的虐待、体罰、そして恐怖が私の子供時代に跡を残し、それらは生涯に渡り影響を残し続けました。私が6年生の時父は他界しましたが、その時までに私の両親は離婚していました。私は8人兄弟の末っ子でした。母が仕事に出て私たちを養っており、私はもっぱら家に一人でいました。
私は社会からはじかれ、部屋に入ってくる人々を、怖がらせるような子供でした。黒い服を着、暗い化粧をするようになり、ゴシック音楽や死をもてはやすような音楽を聴くようになりました。死は思春期の問題を解決し、また余り怖くないもののように思えました。友達がいてもいつも一人のように感じており、煙草やアルコール、セックスや薬物など、正気を失わせてくれるあらゆるものでその溝を埋めようとしました。私は少なくとも15回の自殺を図りました。しかし何をしても自分の中にある痛みが和らぐことはありませんでした。
私は大学の時息子を妊娠しました。私は息子の健康を非常に気遣い、彼を亡くすことなど創造だに出来ませんでした。 私は息子のために休みなく働きました。全ての痛みと怒りを心に押し込めながら、私の生活はいくらか変わりました。この時までには私は誰も信用出来なくなっていましたが、それから3年後、私は再びデートするようになりました。私は婚約しましたが、心の中ではそれ以上のものを求めていました。そしてこれまでの過去の全ての経験と同様、私の世界は崩れ始めました。私は25歳で娘を妊娠しましたが、婚約者との関係は彼の度重なる裏切と身体的暴力により終了することになりました。一体次には何がやってくるのか全く予想がつきませんでした。
この頃私はムスリムであるパキスタン男性と仕事をしていました。私はニュースを見ることもなく、周りで何が起こっているかさえ気にしていませんでした。イスラームは私にとって、何ら他の宗教と違いはありませんでした。この頃私は何人かのムスリム男性と友達になりましたが、私は何か劇的な違いに気付き始めていました。彼らは明白なモラルを持っていました。飲酒も薬物もやらないのはいうまでもなく、神への信仰として毎日5回の礼拝を行っていました。私たちの世代にしてみれば、このようなことは私たちの祖父たちが従っていたような古い学校のモラルでした。
読者の皆さんは私が娘を出産した際、彼らの一人が贈り物をもって訪ねてきた時の私の驚き様を想像出来ないでしょう。娘を抱き、話しかける彼を見て、私はただ驚いていました。男性がこのように赤ん坊に接するのを見たことがなかったのです。その親切は4か月以上続き、それどころか増すばかりでした。私は、私たちに示されたこの愛を表現することが出来ません。彼らの宗教への興味は少しずつ増していきました。どんな宗教が人々にこのような価値観を教え込むことが出来たのか、興味をひかれたのです。
7人の人達と家を共同で借りていた頃、ある夜私はルームメートのパソコンを借りようと決意しました。私は友人に直接質問することでその気を害しはしまいかと恐れていて、それでインターネットを開いたのです。最初に開いたのはhttp://www.islam-brief-guide.org.でした。真理を見つけるまで、随分時間がかかりました。まるで私の体から黒い布が持ち上げられたようでした。私がこれまでに神をこれほど近くに感じたことは一度もたりともありませんでした。24時間以内に私はシャハーダ(信仰告白)をしました。
今日まで私は自分の時間のほとんどを研究に費やしています。人生で初めて私の怒りと痛みは止みました。私は真に神への畏れと愛を感じました。神は私の中にある痛みを、かれの光と真実に置き換えられました。改宗してからというもの、神は本当に私を祝福しておられます。神は私に禁酒禁煙する強さを与えられ、またおよそ2年間薬物も使用していません。また素晴らしいムスリム男性と結婚もしました。彼は私の子供を私たちの子供としてくれました。そして今や私は、いつも望んでいた何か― 家族―を持っているのです[神にすべての称賛があれ]。
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