科学世界は神へと向かう
説明: 長年に渡って無神論を説き続けて来た科学者が、ついに知的設計論(インテリジェント・デザイン論)を受け入れたという逸話。
- より A.O.
- 掲載日時 25 Jan 2010
- 編集日時 11 Jul 2010
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“私は確実に多くの人々に影響を与えてしまっているため、ぜひともその甚大な悪影響を修復したいと望んでいる。”(アントニー・フルー)
最近の新聞紙面では、無神論を支持する著名な哲学者アントニー・フルーによる、後悔に満ちた言葉が話題を集めました。81歳の英国人で哲学教授でもあるフルーは、15歳の時に無神論者となる決意をし、1950年に発表した論文によって言論界に登場しました。その後54年間に渡り、オックスフォード大学、アバディーン大学、キール大学、レディング大学の教授として、多くの米国やカナダの大学を訪問し、討論や著書、講義、記事などで無神論を弁護してきました。しかしながら近年、フルーはこの過ちを放棄し、宇宙は創造されたものであると認めたのです。
この画期的な視点の変化における大きな要因は、創造という主題に関して科学が解明した、明確かつ決定的な証拠の発見です。フルーはこの複雑に入り込んだ情報化社会において、生命の真の起源とは知的設計(インテリジェント・デザイン)であり、彼が66年間に渡り信奉してきた無神論は信頼性のない哲学であることを確信したのです。
フルーはこの信条の変化について、以下のような言葉で科学的根拠を発表しました:
“生物学者たちによるDNAの研究により、生命を引き起こすために必要な信じ難い程の複雑な配列が解明されており、そこには何らかの知的存在の関与が必須なのである。”[1]
“最初に生み出された生命体が、進化論に基づいたものであるという捉え方は、今や極めて困難なこととなった。”[2]
“私は命の無い物質から生物が進化し、極端に複雑な生命体に発達したことは不可能であると確信させられた。”[3]
フルーがそれを自分自身の見解の変更における根本的原因として言及しているように、DNA研究は創造に関する驚くべき事実を明らかにしています。DNAのらせん構造、そこに含まれる遺伝情報、そしてヌクレオチド分子は偶然性を排除し、百科事典的な情報量とその他多くの発見は、この分子の構造と役割が生命のために特別な設計により配置されたということを示しているのです。DNA研究に携わる科学者たちによるコメントは、その事実を証言します。
DNAのらせん構造を発見した科学者の一人であるフランシス・クリックは、その発見の際、生命の起源が奇跡を示唆していることを認めました:
“我々に得ることの出来る知識の全てを活用する誠実な者は、生命の起源はほぼ奇跡に近く、多くの条件を満たされた上で生かされているのであると述べざるを得ないのである。”[4]
ロサンゼルスにある南カルフォルニア大学のレド・アドルマン氏の計算によると、1グラムのDNAは、コンパクト・ディスク一兆枚分[5]の情報を記憶することが出来ると述べられています。ヒトゲノム計画に参加した科学者の一人であるジーン・マイヤース氏は、その奇跡的な配置を証言した上で、次のように述べています:
“私を最も驚愕させるものは、生命の建築様式である・・・このシステムの複雑さは驚異的である。それはあたかも設計されているかのようである・・・そこには大いなる知性が見て取れるのだ。”[6]
DNAに関する最も驚嘆すべき事実とは、遺伝暗号情報の存在が物質・エネルギー的観点、また自然法からも説明のつかないことです。ドイツ連邦工科大学の教授を務めるヴェルナー・ギット博士はこれに関し、こう語っています:
“暗号システムというものは、常に知的工程の結果もたらされるものである・・・物質はいかなる暗号をも生成することは出来ないことを強調されなければならない。あらゆる状況は、自らの自由意志、認識力、創造性を活用する、思考する存在が必要でなければならないことを示している・・・物質が情報を持つようになるという現象は自然法に当てはまらず、またそのような物理的過程や物質的現象も確認されてはいない。”[7]
創造論を支持する科学者・哲学者たちによる主張、そして上記のような発見は、フルーの創造論への転換に大きな役割を果たしました。近年、フルーは創造論を支持する科学者・哲学者たちとの討論に参加して認識のやり取りをしました。その行程における最後の転機は、2003年5月にテキサスの形而上学研究所によって催された討論会でした。フルー教授は作家のロイ・アブラハム・ヴァルギース、そして物理学者・分子生物学者のジェラルド・シュレーダーと共に討論に参加しました。フルーは創造論側の科学的根拠の荘重さに関心し、相手の説得力ある議論にも感銘を受けたため、それをきっかけとして無神論を破棄しています。英国の雑誌 Philosophy Now の―2003年8月―9月号に投稿した文章で、彼はシュレーダーの本“The Hidden Face of God: Science Reveals the Ultimate Truth” とヴァルギースの本“The Wonderful World.”を推奨しました。[8]また彼の信条を変化させる大きなきっかけを与えた一人である哲学・神学教授のゲイリー・R・ハーバーマス[9]とのインタビューにおいて、また “Has Science Discovered God?” というビデオの中で、彼は知的創造を信じていることを公に認めたのです。
“宇宙に浸透する知能”と無神論の崩壊
上記のような科学的進展、また無神論を長年に渡り擁護し続けて来たアントニー・フルーによる知的設計論の容認は、無神論の崩壊が最終段階に入っていることを反映されています。近代科学は“宇宙に浸透する知能”の存在を明らかにすることにより、無神論を方程式の中から取り除いたのです。
その著書“The Hidden Face of God”の中で、フルーに影響を与えた創造論支持の科学者であるジェラルド・シュレーダーはこう記しています:
絶対的知能を持つ唯一の者、すわなち普遍的英知は全宇宙に浸透しているのである。素粒子研究における科学の発見は、我々を驚くべき認識の瀬戸際へと突き動かした。全ての存在はこの英知による表現であるということである。我々は研究室の中で、それがまず物理的にはっきりとしたエネルギーとして存在し、そして凝縮して物質を形成する情報として経験する。核から人間にいたるまでのあらゆる粒子、あらゆる存在は、英知による特定の情報を象徴しているかのようである。[10]
細胞の働きと物質の素粒子の双方における科学的研究は、この事実を議論の余地のないものとして明確にしました。つまり生命と宇宙は、至高の知性と英知を有する者の意志によって無から創造されたのです。あらゆるレベルにおいて宇宙を設計したその知識の所有者とは、全能なる神であることに疑いはありません。神はこの真実を、クルアーンの中の多く節々で明らかにしているのです。
Footnotes:
[1] リチャード・N・オストリング, “Lifelong atheist changes mind about divine creator”, ワシントン・タイムズ 2004年12月10日号;(http://washingtontimes.com/national/20041209-113212-2782r.htm)
[2] アントニー・フルー,“Letter from Antony Flew on Darwinism and Theology”, Philosophy Now (http://www.philosophynow.org/issue47/47flew.htm).
[2] Stuart Wavell and Will Iredale, “Sorry, says atheist-in-chief, I do believe in God after all,” The Sunday Times, 12 December 2004; (http://www.timesonline.co.uk/article/0,,2087-1400368,00.html)
[3] Francis Crick, Life Itself: Its Origin and Nature, New York: Simon & Schuster, 1981, p. 88
[4] John Whitfield, “Physicists plunder life’s tool chest”, 24 April 2003; (http://www.nature.com/nsu/030421/030421-6.html)
[5] サンフランシスコ・クロニクル紙 2001年2月19日号
[6] ヴェルナー・ギット, In the Beginning Was Information, CLV, Bielenfeld, Germany, pp. 64-7, 79
[7] アントニー・フルー, “Letter from Antony Flew on Darwinism and Theology,” Philosophy Now; (http://www.philosophynow.org/issue47/47flew.htm)
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