両親への親切(パート3/3) :死後でさえも
説明: 両親の死後、私たちはどのようにして彼らに感謝を示すことが出来るのか?
- より アーイシャ・ステーシー(© 2009 IslamReligion.com)
- 掲載日時 06 Dec 2009
- 編集日時 12 Dec 2009
- プリント数: 411
- 観覧数: 20,312 (日平均: 4)
- 評価者: 132
- メール数: 0
- コメント日時: 0
イスラームは正義と思いやりの宗教です。道徳を教え、悪い素行を禁止します。年配者には特別な地位が与えられており、ムスリムは彼らを尊敬し、特に両親と接する時にはそうするよう促されています。死は年齢を問わず私たちに訪れますが、両親はたいてい年配で、特別な配慮と注意が必要です。老いの苦しさが、両親を過度の要求に追いやり、またいらいらさせたり不機嫌にさせたりしたとしても、ムスリムは彼らを懇ろに扱い、愛情をもって彼らの世話をすることを義務付けられています。神は、神のみへの信仰と両親への尊敬の命令を結び付けられました。
“アッラーに仕えなさい。何ものをもかれに併置してはならない。父母に懇切を尽くし,…” (クルアーン4:36)
またある時、預言者ムハンマドの教友の一人が、「神が最も愛される行為は何ですか?」と尋ねました。すると預言者は、「時間通りに礼拝をし、両親を尊敬する者である」と答えました。(アル・ブハーリーの伝承)
預言者ムハンマドの言葉は、両親への忠誠と孝行の義務についての知恵で溢れています。
預言者ムハンマドはある時、こう言いました:“彼は滅びるであろう、彼は滅びるであろう、彼は滅びよるであろう。”:彼の周りにいた者たちは即座に、それが誰のことが尋ねました。彼はこう答えました:“彼の人生において両親(片親または両親)が年老いたにも関わらず、それでも楽園には入らない者のことである(つまり親が高齢に達した時の親孝行という、大変報奨の多い善行に勤めない者のこと)” (ムスリムの伝承)
両親への敬意は、天国の門への鍵です。神の命令を守り、両親への愛情を示すことにより、私たちは永遠の天国をその報酬として受け取るのです。
有益な行為
ムスリムは、両親の死後も引き続き様々な形で彼らを尊敬し敬意を示すことが出来ます。例えば彼らは祈り、神がその両親に慈悲を示されるよう懇願することが出来ます。また彼らが積み重ねた他人に対する負債を支払ったり、また神への負債−つまり彼らが生前やり損ねた断食や巡礼(ハッジ)などを代行することも出来ます。また彼らの名儀で慈善をすることも出来ます。そして両親の親族や友人関係を保つこともまた、両親の死後に彼らに尊敬と愛を示し続けることを意味します。こうしてイスラームは人生において、どのような行為が有益であるかを詳細に説明しています。The Prophet said,預言者はこう言いました:
“人が死んだ時、彼の全ての行いは終わりとなる。但しこの3つは別であるが:その死後も継続するような慈善行為。(彼が残した)有益な知識。または彼らのために祈る良い子供。” (アッ・ティルミズィー)
また教友の一人が、預言者ムハンマドにこう尋ねたことがありました:
“両親の死後も彼らのために出来るような善行はありますか?”彼は答えました:“ええ。次の4つのことによって:彼らのための祈願、及び神の赦しを乞うこと。彼らの公約を満たすこと。彼らの友人に親切であること。そして彼らからつながる親族の絆を維持すること。”(アハマドとアブ―・ダーウードとイブン・マージャによる伝承)
それゆえ私たちハ両親の死後に渡っても、義務付けられた彼らへの孝行と感謝を示し続けなければならないことが理解出来ます。預言者ムハンマドはまたある時、天国で大変高い位置に置かれた男のことについて話したことがありました。ある男はその話を聞いて驚き、そしてどのようにして彼がそのような高位についたのか尋ねました。彼はこう言いました:
“なぜならあなたの息子が、あなたの赦しのために祈ったからです”(イブン・マージャ)
天国への鍵
21世紀の生活は大変忙しく、そして私たちはしばしば世界情勢に圧倒されます。そしてそうなればそうなるほど、私たちはイスラームの生き方の大部分である道徳やマナーを忘れがちになります。親孝行は義務ですが、私たちは初期のムスリムの行いを思い起こしてそれを見習うことができます。彼らは天国が母親の足元にあると知ることにより、神の命令に従いつつ両親を大いに尊敬し、彼らを愛し大切にしました。これらは、単なる私たち先人の言葉ではありません。それらは天国への鍵なのです。
預言者の伝承の中で、私たちはウマル・ブン・アル・ハッターブの息子アブドッラーの行為を見出すことが出来ます。アブドッラーはマッカへの道で、一人のベドウィンに出遭いました。彼は穏やかに挨拶すると、彼が乗っていた家畜の背に彼を乗せ、頭に付けていたターバンを与えました。アブドッラーの友人の一人はこう言いました:“神があなたを導かれますように。彼らはただのベドウィンです。些細な物で満足するんですよ。”アブドッラーは答えました:“彼の父は私の父の近い友人だったのです。私は、神の預言者がこう言われるのを聞きました:“息子にとってその両親に誉れを与える一番良い方法は、彼の父の友人と懇意であり続けることです。イスラームは家族の重要性を認知しており、両親と子供の間の愛情に溢れた良い関係を必要不可欠なものとしています。神に次いで、両親は私たちの感謝と従順に値します。ムスリムは善良さと慈悲を両親に示すことが義務付けられていますが、そこにはただ一つだけの例外があります。それは両親が子供に神と何かを並べて拝したり、またはイスラームにおいて許されないと見なされている何かをさせようとする際のことで、そのような場合、子供は両親のその命令に従うべきではありません。しかしそのようなことがあっても、両親に対して孝行し敬意を払うという義務が取り除くかれることはありません。
コメントを付ける